アルバイトしよう

 王様は働くことにした

 履歴書の書き方がわからず

 面接試験でひどい目に遭った

 「働いたことないくせに」

 面接官は意地悪だった。



 王様はやっと職に就く

 ドーナッツ屋でアルバイト

 客うけはとても良かったが

 同僚たちに憎まれた



 「働いたことないくせに

 働いたことないくせに」

 どんなにたくさん働いても

 王様は“働いたことのない人”



 王様は失業してしまった

 働いたことのない人なんかに

 社会は仕事をあげないのだ



 王様はお城に戻って公務についた

 いっぱい勉強し直して

 何がいけなかったのか気がついた

 差別がいけなかったのだ



 国から差別を追い払おう

 新政策に彼は追われる

 たくさんたくさん働いたら

 アルバイトする夢を持っている。